糖尿病とは
血液中に含まれる糖分(ブドウ糖)の濃度を数値化したものを血糖値と言いますが、これが慢性的に高い状態にある場合、糖尿病と診断されます。糖尿病を発症することでいきなり体に異変が起きることはありませんが、継続することで血管にダメージを与え、心臓や脳、腎臓や眼などの重要な臓器に障害をきたします。
3大合併症として眼が見えなくなる(糖尿病性網膜症)、腎臓の働きが悪くなる(糖尿病性腎症)、手足の先がしびれて痛くなる(糖尿病性神経障害)ことがあり、大血管で動脈硬化が促進すると、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクを高めるようになります。
糖尿病が疑われる場合(症状や健康診断での結果などから)は主に血液や尿検査を行います。糖尿病の病状を把握するために定期的に血糖やHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)の値を定期的に検査していく必要があります。
- 診断
- 空腹時血糖 : 126mg/dL以上、HbA1C 6.5%以上
治療
インスリンが分泌されない糖尿病(1型糖尿病)ではインスリンを注射する治療が必要となります。
糖尿病の多くを占める2型糖尿病では、まずは食事療法(規則的に1日3食、エネルギー摂取を適正にする、糖質や脂肪の量を減らす など)と運動療法(ゆったりと全身の筋肉を使う有酸素運動など)で生活習慣を改善していきます。それだけでは効果がみられない場合は、薬による治療(血糖降下薬の服用)も併行して行われます。それでも改善が困難な場合は、1型と同様にインスリン療法となります。
- 治療目標
- 血糖正常化を目指す : HbA1C < 6.0%
合併症予防 : HbA1C < 7.0%
治療強化が困難な場合 : HbA1C < 8.0%